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天才テクニカルアナリスト黒岩泰の「トラリピ」FX最強理論

為替レートが想定した値幅で上下動を続ける限り、”半永久的に”収益機会を獲得し続けることも夢ではないのが、今話題の自動発注機能「トラリピ」。チャート分析のプロ・黒岩泰さんが考える戦略とは?

価格とリスクの分散が簡単に行なえる!トレンド相場も◎

複数の売買注文と決済注文を自動で繰り返し発注でき、ほったらかしでも収益チャンスを逃さないと評判の「トラリピ」。トラップのように仕掛けたイフダン注文を次々に発動させて、為替相場の値動きをコツコツ利益に変えていける画期的な自動発注機能だ。

「トラリピが優れているのは、複雑な複数の注文を一発で発注できることです。トラリピを使えば、個人投資家がおろそかにしがちな価格分散、リスク分散を簡単に行なえます」と語るのは黒岩アセットマネジメント代表の黒岩泰さん。独自の「窓・壁・軸」理論で有名なチャート分析のスペシャリストだ。

「相場が同じ値幅を行ったり来たりすると、仕掛けたトラリピが次々に利益確定を繰り返す。これこそ、トラリピがレンジ相場に強いといわれるゆえんですが、実は上昇や下降など、トレンドのある相場でも、トラリピは絶大な効果を発揮すると感じています」と黒岩さんは続ける。

その理由は、相場が予想に反したときのロスカット(損切り)のリスクが減少するから。

「トラリピの注意点は、為替レートが想定した値幅を予想と反対方向に突き抜けてしまうことです。反転上昇を期待して、買って買ってを繰り返したものの、為替レートの下落が続いて最後にロスカット、というのが一番避けなくてはいけない事態。為替レートは、レンジ相場の上限や下限をブレイクすると値動きに勢いがつきやすい性質があります。そのため、レンジのすぐ外側にストップ・ロス・オーダー(損切りの逆指値注文)を入れるのがトラリピの鉄則。それに対して、上昇トレンドの場合、為替レートが上昇する過程で絶対的なロスカットのポイントからどんどん離れていくので、損切りリスクが軽減される効果があるのです」と黒岩さん(右図の黒岩式POINT①参照)。

トレンドに合わせてトラップを組み換える必要はあるものの、上昇トレンドの押し目買い、下降トレンドの戻り売りを基本戦略にしてトラリピを仕掛けていけば、損失リスクを減らしたうえでコツコツ利益を積み上げることができるというわけだ。

では、黒岩流トラリピはどの通貨ペアで成功しやすいのか?「トレンドが鮮明になりそうな通貨ペアを選ぶためには、最弱の通貨を見分ける必要があります。現在の最弱通貨といえば、巨額の財政赤字と経常赤字を抱える米国のドルでしょう。日本人にとって、なじみの深い通貨は日本円ですから、米ドル/円のショートが、もっとも有望なトラリピ・ターゲットといえそうです」(黒岩さん)

戦略が決まれば、あとはチャートを使って、どのようにトラリピを仕掛けていくか価格設定を立案していくことになる。

「米ドル/円というと、多くの個人投資家が身近さや値ごろ感から『買い』で勝負することが多い通貨ペアです。また、個人投資家のクセなのですが、1ドル80円といったキリのいい為替レートのすぐ下にストップ・ロス・オーダーを入れる傾向が非常に強いのです。ヘッジファンドなどプロのディーラーはそれがわかっているので、この近辺で大量の売りを仕掛け、個人投資家の損切りを巻き込み、相場を急落させて儲けます。それを逆手に取って、82〜83円あたりから売り注文を仕掛けていき、80円や史上最安値の76円あたりの売り注文を厚めに入れておく、というトラリピ戦略が考えられます」(黒岩さん)

逆に米ドル/円の買いの場合、80円というキリのいい為替レートのすぐ下にストップ・ロス・オーダーを入れるのは、個人投資家ハンターの餌食になるので避けたほうがいいのだ。

チャートの揉み合いゾーンに着目してトラリピを仕掛ける

「米ドル/円はここ最近、76〜85円台という狭い範囲で動いていますが、下落後の反発上昇には相当な勢いがあります。そこで、まずは中長期投資を前提に、82円台から1円刻みの余裕を持ったトラリピ売りを仕掛けます。そして、為替レートの反転上昇がピークに達して下降トレンドが加速しそうになったら、より細かい値幅でトラリピ売りを設定して短期売買でも儲けていく、という二段構えが有効でしょうね」と黒岩さん。

その際、チャート上の揉み合いゾーンに注目。過去に為替レートが揉み合って取引量が多い価格帯は、上昇を阻む強い抵抗帯になる。そうした価格帯に米ドル/円売りの網を張っておくのが黒岩流の極意だ。

「為替レートは、値動きが揉み合った過密ゾーンから、空白ゾーンに向かって、吸い寄せられるように動くことが多い。米ドル/円の空白ゾーンといえば、震災時の急落でできた76〜80円のゾーンになります。今後、米ドル/円が76円までの空白地帯を埋めにくるのを狙って、果敢に売りのトラリピで勝負しましょう」と語る黒岩さん。

トラリピは、ボックス相場だけでなく、トレンド相場でもやっぱり強かったのだ!



黒岩泰黒岩泰
黒岩アセットマネジメント代表

株式アナリスト&アドバイザー。慶應義塾大学経済学部卒業。山一證券、フィスコのテクニカルアナリスト(マネージャー)などを経て、2009年に独立。独自のテクニカル戦略「窓・壁・軸」理論には信奉者も多く、そのチャート分析力は日本随一との呼び声も高い。
http://www.kuroiwa-am.co.jp/


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この記事は「WEBネットマネー2011年9月号」に掲載されたものです。


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