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知りたがり女子の3分でわかるナットク経済学(2017年7月号)

経営再建中のシャープの株価が上昇しています。昨年8月には87円だった株価が、この4月には500円台まで急伸。株価に発行済み株式数を掛けた時価総額がついに京セラを追い越してしまったのです。その背景にあったのが、テレビの買い替え需要だったのです。

今月の知りたがりテーマ 家電製品が一斉に買い替え時期へ

何かと話題となっていたシャープですが、4月に入り、同社の時価総額が京セラを抜いて2兆5000億円をつけた日がありました。その後、調整場面はあったものの、2兆円近辺をキープする動きが続いています。1年前は7000億円にも届かない日がありました。何が起こっているのでしょうか?

実は、日本で静かなテレビ特需が生まれているのです。そしてさらには、シャープの亀山工場の稼働も好感し、株価が上昇しているわけです。

実際、3月の国内実質消費支出を見てみると、全体では前年同月比でマイナス1・3%と消費の停滞が目立ちます。しかし、テレビは同プラス87・4%と異常とも思える数字を叩き出しているのです。

この背景には、2009〜2011年にかけて行なわれた家電エコポイント政策が影響しており、現在、当時購入されたテレビの買い替え特需が生まれているのです。

過去20年間のテレビ販売台数は年間800万〜1000万台です。ところが家電エコポイント政策時は、なんと年間2000万台ほどが売れていたのです。もちろん、政策終了以降は年間500万台ほどしか売れず、完全な需要の先食いが起こっていました。

しかし、電子機器の発展はめまぐるしく、当時のテレビでは最新機器との相性が悪いこと、さらには耐用年数からして、今年にテレビ買い替えタイミングがドンピシャでやって来たのです。この異常な売れ方は2月の経済指標でも確認できます。マーケットはトランプ政権による輸出関連株の動き、賃金が伸びない失業率改善でのリーズナブル飲食銘柄などが話題の中心です。

しかし、ここはそんなに大きなテーマではありません。むしろ、確実に到来しているテレビ買い替え特需の波に乗ってはどうでしょうか? シャープはもちろん、家電エコポイントで売れていた白物家電特需にも期待です。



Masumi Sai 崔 真淑 Good News and Companies代表
神戸大学経済学部卒業後、大和証券SMBC金融証券研究所(現・大和証券)に株式アナリストとして入社。入社1年未満で、当時最年少女性アナリストとしてNHKなど主要メディアで株式解説者に抜擢される。債券トレーダーを経験後、2012年に独立。現在は、日経CNBC経済解説部のコメンテーターとしても活躍している。



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