ネットマネー2017年8月号96ページに記載の高千穂交易の売買単位に誤りがありました。
正しくは「100株」です。お詫びして訂正いたします。


特集

亀井幸一郎が金の魅力と今後の市場動向を解説GOLDの風(2017年7月号)

以前はプラチナの価格が金の価格を上回るというのが一般的だった。しかし、逆転現象が起こり、しかも長期化している。その背景を筆者は、2つのメタルの市場規模と需要構造の違いにあると考え、この傾向は当面続くと予測する。

金とプラチナの価格差は金が上回る状態に。さらなる価格差の拡大も

欧州での選挙や米軍によるシリア攻撃や北朝鮮情勢などを背景に、地政学リスクに強い資産として金が買われ、年初来高値を更新し1300ドル手前で推移している。その中で注目されているのが、金とプラチナの価格差が拡大しているということだ。4月 28 日現在、金がプラチナを1トロイオンス(約 31 ・1グラム)当たり319ドル上回る状態にある。年初は217ドルだったので差は拡大している。ちなみに、過去最大の値幅は昨年6月 27 日の345・5ドルで、現在はその水準に近づいている。

一般的には金よりプラチナのほうが高いのが通常であり、過去最高値を記録したのは2008年3月5日でNY先物取引の終値で2276・1ドルだった。世界最大の生産地である南アフリカで電力不足により鉱山生産が止まることが懸念され、ファンドの投機的な買いで価格が急騰したためだ。このとき、プラチナは金より1300ドルも高かった。これほどの価格差は例外的だが、2011年8月までは、ほぼプラチナが金を上回る状態が続いていた。それ以降、逆転現象が見られ始め、2015年1月中旬以降はここまで金が上回る状態が続いている。

なぜこのような状態に至っているのだろうか。その答えは、2つのメタルの市場規模の違いと需給構造の違いにある。そもそもプラチナの市場規模は金に比べて小さい。意味するところは、市場の流動性と表現されるが、市場規模が小さいためプラチナはまとまった取引の受け皿にならないということ。さらに、プラチナの需要の60%が工業用で、なかでもディーゼル車の排ガス浄化装置に使われるという特徴だ。リングなどの宝飾用は 30 %程度となる。つまり、プラチナの価格は自動車や宝飾品などの売れ行き、景気に左右される度合いが大きいといえる。

ならば、2015年以降、常態化している金が上回る背景は何か。それは、金がリスク回避の投資需要の受け皿になっていることにある。伝統的にリスク回避を目的に金は買われるが、プラチナにそれはない。欧米の政治的リスクや北朝鮮情勢など不確実性が金市場への資金流入を促す傾向が続いている。

一方で、実需動向が価格変動のメインとなるプラチナには、むしろマイナスとなる。その結果、値動きの方向性という点でプラチナは金に連動はするものの、上昇率に差が生まれ、価格差の拡大につながっている。市場環境から考えて、こうした傾向は当分続くと思われる。



マーケット・ストラテジィ・ インスティチュート代表  亀井幸一郎
KOICHIRO KAMEI

中央大学法学部卒業。山一證券に勤務後、日本初のFP会社であるMMI、金の国際広報・調査機関であるWGCを経て独立し、2002年より現職。市場分析、執筆・講演など幅広く活躍中。



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